出光攻防、創業家側が足場 大株主の2財団が合併反対…先行き不透明感増す (3/3ページ)

 TOB可能性も

 経営側は月内にも英蘭のロイヤル・ダッチ・シェルから直接、昭シェル株を33.3%取得する計画。この比率を引き下げるのは、昭介氏が計画の阻止を狙い、市場から昭シェル株を約0.1%分購入したためだ。これによって出光側の持ち株比率が3分の1を超えて金融商品取引法で株式公開買い付け(TOB)が必要になる可能性が出てきた。そうなれば、購入額が膨らみかねない。

 ただ、昭介氏の昭シェル株購入は、売買契約締結後だったことなどから大株主とはいえ、出光と一体として扱われる「特別関係者」には当たらないとの見方もあり、経営側は確認を急いでいる。