【スポーツbiz】「日本版NCAA」が動き出す (1/3ページ)

2016.9.14 05:00

日本学生対校陸上・男子200メートル決勝20秒60で優勝した桐生祥秀(中央)=4日、埼玉県の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
日本学生対校陸上・男子200メートル決勝20秒60で優勝した桐生祥秀(中央)=4日、埼玉県の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場【拡大】

 地球の反対側、リオデジャネイロでは連日、パラリンピックが熱戦を繰り広げている。テレビの前で声援を送っていらっしゃる方も少なくないと思う。

 日本では、まだオリンピックの余韻が続く。先ごろ同じ日程で行われた陸上、水泳の大学生の大会が大盛況だった。桐生祥秀、萩野公介、瀬戸大也ら大学生メダリストが活躍したことも手伝い、久しぶりに大きく報道された。

 ◆インカレ大盛況

 「大学選手権、インカレだけどね、今は競技別に開かれているけれども、いずれ一つにして国民体育大会のような総合大会として実施できたらいい。そうなれば日本の大学スポーツの普及、発展につながっていく」

 日本体育大学の松浪健四郎理事長に話を聞いている。松浪氏はかねて、大学スポーツ組織の一元化を提唱、本紙6月3日付コラムでも「『全国大学スポーツ協会(NUSF)』のような団体を設立し、大学スポーツ全体を統括する組織を設立する必要がある」と主張した。

 インカレ一元化は延長線上にある。「いま競技ごとの学生連合、組織がそれぞれ別々に賞状、メダルを出している。これを統一したものにするだけでも、学生の意識が変わってくる」

 メリットは少なくない。イベントとして盛り上がり、桐生や萩野のような話題選手の登場はテレビ中継の可能性を広げる。放送権やスポンサーなどマーケティング活動の活発化は、大学スポーツを活性化しよう。

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