
仮想発電所の実証実験が行われる分譲地「スマートハイムシティ研究学園」=茨城県つくば市(積水化学工業提供)【拡大】
経済産業省の補助金を受けた今回の実験では、北九州の結果を踏まえ、そこで明らかになった課題を改善している。まず、実験参加世帯に置く蓄電池の容量は、北九州での平均4.7キロワットから同7キロワットへ増やした。北九州での電力自給率は10%増の33%にとどまったが、ためられる電力を多くすることで、さらなる向上を目指す。
また住宅だけでなく、同社のつくば事業所もネットワークに組み込んで送電することにより、家庭では夜に偏る電力需要のピークを分散させる。
そして最も画期的な試みが、余剰電力を家庭用蓄電池から既存送電網へと流す「逆潮流」の実施だ。東京電力パワーグリッドの協力などで実現した。
既存送電網を通じた太陽光パネルからの電力買い取りは、天気予報など発電・需要量を予想した上で行われている。しかし蓄電池から野放図に放電しては、送電網の電圧が不安定になるため現在は行われていない。
そこで今回の実験では、各世帯の蓄電池をTEMSで一元管理し、どのタイミングで放電すれば送電網の支障を防げるかといった課題の解決を目指す。