【eco最前線を聞く】鉄道車両の「心臓部」省エネ化 (2/3ページ)

2016.9.26 05:00


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  • 小田急電鉄の1000形リニューアル車両に搭載されたフルSiC適用VVVFインバーター装置(三菱電機提供)

 --具体的な取り組みは

 「1980年代に導入され、現在広く普及しているVVVFインバーター装置の心臓部に当たるパワーデバイスの素子には一般的にシリコン(Si)が用いられてきた。これを耐性が約10倍のSiCに置き換えればパワーデバイスの損失が大幅に低減できると判断した。そこで開発を進めたのが主力回路素子のトランジスタ側とダイオード側の両方にSiCを用いた『フルSiC素子』で、従来素子に比べ55%の損失低減が可能となった。これまでに前例がなく、開発に苦労したものの、省エネに寄与する差別化した技術として確立できた」

 --具体的効果は

 「SiCが持つ低損失特性により省エネを図れると同時に、VVVFインバーター装置の熱の発生も抑えられ、冷却器を小型化できる。この結果、フルSiC適用の装置は従来型に比べ外形サイズ・質量とも80%以上の削減が可能となった。メンテナンスも容易となったうえ、車体重量自体が減り、省エネとの両立が図られた」

 --実際の採用例は

 「小田急電鉄が1000形リニューアル車両に2015年1月に世界で初めて採用し、搭載車両が営業運転されている。また、関東では西武鉄道、関西の私鉄でも採用され始めた。小田急が同年1月から約4カ月間、実際の営業運転車両で検証した結果、主回路システム全体で従来比約40%の省エネ効果を確認できた」

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