「女性が活躍できる職場づくり」という未踏の地を開拓していく伊藤さんの行動に社内の女性は勇気づけられ「結婚しても辞めない」といった空気が徐々に醸成されていく。家庭と仕事をきちんと両立させるケースが相次いだことから、男性社員からの理解も進む。社内結婚の場合には上司が夫に対し「辞めさせたらあかんぞ」と忠告するようになったほどだ。
社内制度の充実化へ
91年にはキャリアを積み重ねる上で大きな転機を迎えた。神戸支店の女性から「営業をやってみたい」との相談を持ちかけられ、上司に掛け合ったところ「伊藤さんが面倒を見るなら」ということで、事務スタッフを含め5人全員が女性という支店のトップとなったのだ。
その場所は神戸市内にある約3000世帯で構成された大型分譲地。基礎工事から完成するまでをオープンにし、その建物自体を営業拠点にして売りに出すという手法を取り入れ実績を残していった。2005年には累計で300棟の引き渡しが認められて、社長表彰を受けた。