05年は積水ハウスにとっても、大きな転換期となる年だった。経済と環境、社会に「住まい手」を加え4つの価値によるバランスの取れた経営を目指す「サステナブル宣言」を発表したからだ。翌年には女性活躍推進グループを設置。社内公募で立候補し、伊藤さんはグループリーダーに就いた。
その頃は女性の採用にも力を入れ始めた時期だったが課題があった。住宅営業は“夜討ち朝駆け”が不可欠で、女性の負担が大きいからだ。このため07年から全国の女性営業が集まる交流会を開催。業績表彰や優秀社員による成功事例の発表、グループ討議などを行うことでモチベーションのアップを図っており、女性店長も着実に増えている。ワークライフバランスの強化に向け、仕事と育児の両立をサポートする各種制度の充実も進めている。
顧客の半数は女性で、住宅には高齢者や体の不自由な人ら多様な人が暮らす。これを踏まえ多様な人材を積極的に活用する「ダイバーシティ」を推進する意義について、伊藤さんは「顧客のニーズをしっかりと受け止めるには、会社として多様性を追求する必要がある。その入り口が女性活躍だ」と話す。