
記者会見する自動車総連の相原康伸会長=29日、東京都港区赤坂【拡大】
トヨタの労組は、過去最高業績となった16年春闘でベアに相当する賃金改善分として月額3000円を要求。しかし、経営側からは世界経済の先行き懸念などが示され、結果は15年の4000円を大幅に下回る1500円での決着となった。こうした経緯もあるだけに、17年春闘でベアを要求しても、大幅減益の中、より厳しい交渉となるのは必至だ。
懸案は業績悪化にとどまらない。経団連は、安倍政権が取り組む長時間労働是正など「働き方改革」への対応に、賃上げより重きを置く方針を示す。さらに政府は、自動車業界に対して下請け企業との取引条件の改善を求めており、賃上げの原資が商習慣是正に振り向けられる可能性もある。