
宇部興産のセパレーター「ユーポア」【拡大】
宇部興産は29日、リチウムイオン電池の主要部材で、正極と負極を隔てるセパレーター(絶縁材)を増産すると発表した。2018年4月完成を目指し、堺工場(堺市)に新規の生産設備を導入する。投資額は非公表。電気自動車(EV)など、車載用の旺盛な需要を取り込むのが狙い。
宇部興産は、7月に宇部ケミカル工場(山口県宇部市)の設備を改修し、一部を民生用から自動車用に転用。来年9月には堺工場で新規設備を稼働させ、両工場合計の生産能力をそれ以前より4割多い2億平方メートルに増やす計画だ。今回、堺工場の追加増強を決めたことで、生産能力は2億5000万平方メートルとさらに増える。
同社は「ユーポア」の製品名でセパレーターを販売し、トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」の電池などに採用されている。自動車の環境対応が進むなか、すでに8割を車載用に振り向けているが、追加増強で比率はさらに高まる見通しだ。
セパレーターでは、旭化成が約60億円をかけて守山製造所(滋賀県守山市)に新工場を建て、18年上期に稼働。20年には昨年8月に買収した米ポリオアを含む能力を、11億平方メートルまで拡大する。また、東レも韓国中心に生産を増やしている。