
上賀茂神社の式年遷宮記念文化事業発表会(右から原田知世さん、門川京都市長、田中宮司、横山会長)【拡大】
◆“だし屋”の経験
日本食の基本は「だし」にあり、その「だし」の繊細な風味は軟水でしか出せません。そして39年間の“だし屋”の経験から、コーヒーも同じではないかと考えたのです。日本で売られている硬度の異なる水で淹れて飲み比べたところ、味わいが全く違いました。日本のおいしい軟水で淹れると、香り高い繊細なコーヒーが生まれたのです。これを“JapaNeeds Coffee”と銘打ち、「日本の水で、たくみに香る」というキャッチコピーとともに製品を刷新していきました。
日本の「水」に着目したことがきっかけとなり、さまざまな取り組みへと広がっていきました。ひとつは、京都の上賀茂神社式年遷宮記念文化事業への協賛です。上賀茂神社には、いにしえから大切にしている「神山湧水」が流れています。この水に合う「神山湧水珈琲」を開発し、式年遷宮にまつわる行事の参加者や参拝客に振る舞い、好評を得ました。そして、ここからヒントを得た新ブランド「煎」が生まれました。
また、「和」という共通性から日本和菓子協会とコラボレーションし、全国47都道府県からコーヒーに合う和菓子を選出するプロジェクトに取り組んでいます。日本の伝統文化とコーヒーの融合という、今までにないチャレンジが、“JapaNeeds Coffee”に勢いを与えてくれました。
さらに、日本の水への感謝の思いを込めて、「ブレンディの森」づくりの活動を行っています。主力工場である三重県の「AGF鈴鹿」、群馬県の「AGF関東」の源流域の森で間伐を行い、杉の苗木を植え、健全な森を守り育てるための作業を行い、これまで1700人以上の社員が参加しました。