レクサスのカラーデザイナーに聞く(前編) 「お客様の期待を超える色を」「レクサスブランドを大切に」 (3/4ページ)

レクサスのカラーデザイナー、宍戸恵子さん(左)とグループ長の田中彰さん
レクサスのカラーデザイナー、宍戸恵子さん(左)とグループ長の田中彰さん【拡大】

  • レクサスの人気クーペ「RC350」。カラーは「ラディアントレッドコントラストレイヤリング」
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  • レクサスの高性能クーペ「RC F」。カラーは「ヒートブルーコントラストレイヤリング」
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  • レクサスのスポーツセダン「IS 300h」。カラーは「ソニックチタニウム」
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 --逆に奇抜な色を投入したいときはどうするのですか。

 宍戸さん「そういうときもあります。逆に市場にないからこそ、レクサスとして『お客様の期待を上回るアメージング(驚きと感動)なもの』を作ることも大切です。実際に色を作って実車サイズに塗装して、この大きさでこの色なら人々に感動を与えるということをここで検討したりします」

 田中さん「こういうデータを使うこともあります。これは『ヒートブルーコントラストレイヤリング』という色を示すパネルです。このグラデーションは、光の当たる角度が変わると色がどれぐらい違って見えるのかを光学的に測色したものです。これを見ると、一番明るい所でも“青さ”がしっかりと発揮できていますよね。逆に、陰の部分にも青の成分が残っています。我々はこれを『ハイライトの領域』と呼んでいます。古いカラーと比較したときに、以前のテクノロジーでは狭い範囲でしか青さを表現できませんでしたが、『今なら広い範囲で青色を表現できるので、もっと美しいはずです。それを可能にするためには、5層くらいに塗り分けないと達成できません』などとアピールできます」

 塗膜構成を簡単に説明すると、『ヒートブルー』の場合は6層のコーティングを施している。まず車体の下塗りとして防錆効果のある「電着層」を塗り、その次にデコボコの表面を平滑にするための「中塗り」を行う。その上に青色の「カラーベース」、透明の「クリア」、青色の入った透明の「カラークリア」、最後に透明の「トップクリア」で仕上げる、といった具合だ。

 --他のメーカーのカラーには注目しますか。

 宍戸さん「他社をベンチマークすることはあまりないです。(レクサスが掲げる)『唯一無二』を知るために、他に誰もやっていないことを確認するために資料は集めますが、積極的に他社を見て『だからどうしよう』という感じはないですね」

 --レクサスとトヨタでカラーチームは別なんですか。トヨタからレクサスに異動することはありますか。その場合は、仕事への取り組み方や意識が変わったりするのですか。

 田中さん「チームは別です。意識については、変えざるを得ない、といった方がいいかもしれないですね。高級というのもありますが、レクサスの場合は『レクサスブランド』というものを大切にしています。極端な表現をするとフラッグシップの『LS』から『CT』まで、カラーに限らずレクサスとしての共通概念があり、それに基づいて商品開発をしています。よく言われるのが、レクサスは『ブランドショップ』でトヨタは『セレクトショップ』。セレクトショップはバイヤーの価値観で商品を集めますよね。ある価値は共有しつつ、それぞれのプロダクトにいっぱい個性があるのがトヨタブランド。そこが大きく違います」

車種に合わせてカラーを選ぶ? カラーに合わせてフォルムをデザインする?