
板紙の面積を小さくしたアサヒビールの軽量6缶パック。紙の使用量を10%程度削減できる【拡大】
同業2社と共同輸送
アサヒビールが紙の使用量を低減した「軽量6缶パック」を開発したのは、環境負荷を少なくした包装資材の採用により、CO2排出量の削減につなげるためだ。同社は10年3月に策定したグループ全体の「環境ビジョン2020」で、20年のCO2排出量を08年比で30%削減する目標を掲げており、今回の軽量6缶パックの開発も、この一環となる。
策定した「環境ビジョン2020」では、(1)低炭素社会構築への貢献(2)循環型社会構築への貢献(3)生物多様性の保全(4)自然の恵みの啓発-の4つを重点課題として掲げた。循環型社会への貢献では、今回の軽量6缶パックの開発のほか、廃棄物の再資源化や飲料ペットボトルの軽量化なども進めている。
環境保全活動をめぐっては、単独では限界もある。このため、アサヒビールは同業他社との連携も進めている。
同社とキリンビールは、鉄道会社などと連携し、両社の関西圏の工場から北陸にビール類などの商品を共同輸送する計画だ。17年1月に石川県で開始し、同年秋には富山県に拡大する。
共同輸送によってCO2の排出削減につなげるほか、トラック運転手の人手不足を背景に上昇する物流費を抑えることもできるとみている。
アサヒの吹田工場(大阪府吹田市)、キリンの神戸工場(神戸市)で製造した商品を、新たに石川県金沢市に開設する共同配送センターまで鉄道などを使って共同輸送。これによって、年2700トンのCO2排出を削減できるとしている。
すでに首都圏ではサッポロビールを含めた3社で物流拠点から小売店までの共同配送を行っており、ビール業界では企業の枠組みを越えた環境保全活動が進んでいる。