手術支援ロボ課題解決に前進 リバーフィールド、空気圧で動く内視鏡ホルダー (1/2ページ)

リバーフィールドが開発した内視鏡ホルダーと原口大輔社長=東京都新宿区
リバーフィールドが開発した内視鏡ホルダーと原口大輔社長=東京都新宿区【拡大】

 日本の医療現場に手術支援ロボットが入り込んで10年余り。メスによる開腹が当たり前だった腹部の外科手術に大きな変革をもたらした。ただ、1台数億円もするうえ、消耗品代や維持費用も高価だ。医療機器分野では輸入超過の日本にとって課題は多い。東京工業大学発の医療機器開発ベンチャー、リバーフィールド(東京都新宿区)が開発に取り組む手術支援ロボットはそうした課題の解決に向け、一歩ずつ前進している。

 同社の技術は東工大の只野耕太郎准教授、東京医科歯科大学の川嶋健嗣教授の研究成果がベース。東工大の香川利春特命教授の研究室で長年研究が続けられてきた「空気圧を使った精密計測技術」「流体計測制御技術」がコア技術だ。

 手術支援ロボットは医師が遠隔操作して手術を行うが、臓器などに直接触れるわけではないため、医師には力の感覚がない。同社が開発を進めるロボットは、空気圧を利用し、臓器に触れたアームにかかる力を自動計算することで、直接臓器に触れているような感覚で操作できるようにする。

 試作機ができた2011年、東京医科歯科大の研修会にこの試作機を持ち込んだところ「まだ改善の余地が多いが、カメラホルダーの部分は非常に使いやすい」などの意見が参加者から出された。そこで15年8月、このカメラホルダーの部分を「EMARO(エマロ)」の商品名で発売した。

 EMAROはアーム先端部に内視鏡を、手術帽にヘッドセンサーをそれぞれ取り付け、首を動かすと画像も一緒に動く。ズーム操作は足踏みペダルで調整する。

 この種の装置はすでに音声認識やリモコンを使ったものがあるが、音声認識だと誤認識が多く、リモコンも手術の手をいったん止める必要があるなど、使い勝手はいま一つのようだ。