三菱自、V字回復へ課題山積 内外で販売苦戦、ブランド復活の鍵は… (1/2ページ)

 三菱自動車が28日発表した2016年9月中間連結決算は最終損益が2195億円の赤字(前年同期は520億円の黒字)に転落した。燃費不正問題に伴う損失計上が響いたためで、17年3月期の最終損益も2396億円の赤字(前期は726億円の黒字)を見込む。三菱自では不正関連損失を今期に一括計上して、業績のV字回復につなげる戦略だが、肝心の販売は内外で苦戦しており、思惑通りに再建が進むかは見通せない。

 「今年度下期に営業損益の黒字化を何としても果たしたい」

 28日、東京都内で会見した三菱自の池谷光司副社長は、こう何度も同じフレーズを繰り返した。

 9月中間期の三菱自の営業損益は316億円の赤字だったが、10月~来年3月までの半年間に限ればコスト削減の徹底などで40億円の黒字を計画する。10月に厳しい収益管理で知られるカルロス・ゴーン社長率いる日産自動車の傘下に入ったこともあり、数字で結果を示す必要があるためだ。

ブランドを立て直すには「再発防止策に着実に取り組む」しかない