三菱自、V字回復へ課題山積 内外で販売苦戦、ブランド復活の鍵は… (2/2ページ)

 ただ、思惑通りに業績改善につなげるためには課題が山積している。今年度の国内の新車販売は燃費不正問題が響いて約4割も減少する見通し。三菱自が強みを持つタイやインドネシアなどのアジアで1%減り、欧州で12%減る見込み。原油価格の下落で中東や中南米など資源国の販売も想定を下回る。北米は、主力のスポーツ用多目的車(SUV)「アウトランダー」が牽引(けんいん)して6%増やす計画だが、販売競争の激化で値引き原資の販売奨励金が膨らんでおり、採算が計画以上に悪化する可能性もある。

 日産との提携による共同購買などのコスト削減効果は確実に計算できるものの、国内を中心に不正問題の影響からどこまで立ち直れるかは見通しにくい。足元こそ従業員や国内工場周辺の自治体や関係会社などの“身内”が買い支えているが、それが一巡した後に、一般客が戻らなければ販売の長期低迷も避けられない。度重なる不祥事で失墜したブランドを立て直すには「再発防止策に着実に取り組む」(池谷副社長)ほかなく、その成否が経営再建の行方をも左右する。(今井裕治)