トヨタ、中国でEV導入へ 加速する全方位開発 米国では燃料電池車 (1/2ページ)

 トヨタ自動車が環境対応車戦略を加速させている。18日、中国市場への電気自動車(EV)の導入検討に加え、米国では水素で走る燃料電池トラックの実証実験を始めると発表した。トヨタはハイブリッド車(HV)に加え、究極のエコカーと位置づける燃料電池車、家庭でも充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)、EVと全方位の開発を強化し、将来どのエコカーが本命になっても対応できる態勢を整える。(今井裕治)

 トヨタは、2018年以降に中国の研究開発拠点に実験棟や電池評価試験棟を新設する。現地の市場ニーズに対応した車両の開発機能を強化する狙いがある。

 環境規制強化の流れが強まる中国で、18年に小型車「カローラ」「レビン」のPHVを投入する計画。手厚い補助金で普及が進むEVに加えて、燃料電池車も取りそろえることで、「中国市場のニーズに応えたい」(大西弘致専務役員)という。

 より排出ガス規制の厳しい米国では、燃料電池技術を搭載した大型トラックの実証実験をカリフォルニア州で始める。乗用車やバスに加え、輸送用トラックにも技術を応用、燃料電池車の車種を拡充する。1回の水素補充で走れる距離がEVより長いという強みを輸送用トラックにも生かす。