高齢運転手の交通事故が相次ぐ中、移動販売車の展開や運転免許証の自主返納者向けに優遇料金を設定するなど、車を持たなくても快適に生活できるよう手助けするサービスにタクシー会社やコンビニ各社などが力を入れている。高齢者の需要を取り込んで商機拡大を狙うが、収益面で課題も残る。行政の取り組みが先行するケースもある。
移動販売車を導入
「来るのを心待ちにしてくれる人も多い。ニーズの高さを感じる」。高齢者が遠く離れた店舗まで買い物に行く必要がなくなるよう、移動販売車を展開するコンビニ大手のセブン-イレブン・ジャパンの広報担当者は、手応えを口にする。
セブン-イレブンは2011年5月、茨城県で同業他社に先駆けて移動販売車を導入。今は過疎地を中心に21道県で35台を展開する。ただ既存店の従業員を派遣する必要があるため、十分な人手を確保できない店舗では、断念する例もある。
同業ではファミリーマートも既に11都県に18台を投入。ローソンは冷凍や冷蔵設備を備えた移動販売車を自社開発し、14台を、17年3月末までに千葉県や川崎市、北九州市などに順次導入する。
セブン-イレブンは、高齢者宅などへの弁当宅配の際、店舗で扱う商品の注文を取る「ご用聞き」も00年9月に始め、今は全体の8割弱の店舗で実施。ローソンも同様に、宅配大手佐川急便と連携し、東京都世田谷区でご用聞きに乗り出した。