ファイブフォックス、顧客開拓へブランド強化 和の伝統と調和 洋服定期発売 (1/2ページ)

織物産地、新潟県見附市の職人と開発したウールにナイロン糸を織り込んだジャカード織のコート
織物産地、新潟県見附市の職人と開発したウールにナイロン糸を織り込んだジャカード織のコート【拡大】

 衣料品ブランド「コムサイズム」などの製造小売り(SPA)を手掛けるファイブフォックス(東京都渋谷区)は染め物や漆など、日本の伝統技術を生かした洋服づくりを職人と共同で進め、定期的に発売する新作が完売を続けている。国内アパレル市場の規模はここ数年は横ばい状態だが、同社は和の伝統美と洋服を調和させた商品で差別化を図ってブランドの強化を目指し、新規顧客の獲得につなげて、既存ブランドへの波及効果も狙う。

 和の伝統文化を大胆に取り入れたブランドは「コムサイズムコンテンポラリー」。11月に発売した最新作は、新潟県見附市のジャカード織職人と作り上げた。ジャカード織は縦糸と横糸を組み合わせて立体的な模様を表現する。ウール素材のコートに釣り糸などに使われるナイロン糸を織り込む。これまでに、京都・福知山の漆、同・西陣の黒染め、奄美大島の泥染め、今治タオルなど、年間約10テーマの新商品を発売してきた。

 和の伝統文化を取り入れたブランドは、2014年から生産を始めた。デザイナーが全国各地の職人の元に出向いて生産を提案する。経営管理本部の横山洋氏は「伝統技術を取り入れた衣料品の新商品を、定期的に発売している例はほかにはない」と話す。

 職人にとってもモチベーションアップにつながっており、「新しい商品をつくり販路を開拓したいという若い後継者は、意欲的に取り組んでいる。自らの技術が現代的な衣料品の形になるので大変喜ばれている」という。斬新な提案に当初は断られることも多かったが、「今では8割が応じてもらえる」。