
JR大阪駅構内のセブン-イレブンに設置されたカフェコーナー=大阪市北区【拡大】
コンビニはライバル
鉄道事業者が駅売店の運営をコンビニに任せるメリットは大きい。例えば、大阪市営地下鉄は売店の運営を随意契約で外郭団体に任せていたが、24年度から公募に切り替えたところ、市側に支払われる年間使用料は5倍の約3億5千万円に増加し、売上高は27年度に約36億円と23年度の1・5倍になった。
ここで、注目されるのは「私鉄王国」を築いた関西各社の動向だ。実は大手5社のうち、コンビニと提携しているのは近鉄だけで、残り4社は自前で駅ナカ店舗を展開している。
阪急電鉄と阪神電気鉄道の阪急阪神ホールディングスは、コンビニ「アズナス」と、小型売店の「ラガールショップ」(阪急)、「アイビーショップ」(阪神)を営業。また、ラガールショップの一部をネスレ日本と共同運営による立ち飲み式のコーヒーショップ「ネスカフェスタンド」に切り替えるなど、事業強化にも余念がない。
南海電鉄と京阪電気鉄道は、共通ブランド「アンスリー」を持つ。ちなみにアンスリー設立時には阪神も参加しており、各社のローマ字表記に「AN」が含まれることがブランド名の由来だ。
現在、店舗運営は南海、京阪で別々だが、商品の共同仕入れなどを行い効率化を図っている。京阪はドラッグストアとの共同店舗を独自に手掛けるなど、事業拡大へと積極策をとる。
ある関西の私鉄関係者は「コンビニ各社は駅周辺で営業しており、むしろ駅売店のライバル」と指摘。「駅は通勤通学客など利用客に恵まれ、コンビニの需要は高い」と話し、駅ナカのビジネスチャンスを簡単に手放しそうにない。