
東京ガスの広瀬道明社長(右)は小売り全面自由化を見据えた業務連携でLPガス事業を手掛けるサイサンの川本武彦社長と合意した=2日、東京都千代田区【拡大】
関電は原子力発電所が再稼働した場合、電気料金を引き下げる方針を示しており、さらなる値下げの余力が残っている。これに対しても大ガスは危機感を隠さない。大ガスの本荘武宏社長は「全てのお客さまを守り切れるとは思っていないが、お客さまとの接点を作っていくことで信頼を勝ち取りたい」と力を込める。
東電は3カ月遅れ
一方、国内最大の都市ガス市場となる首都圏。東電は電力自由化で140万件以上の顧客を新電力に奪われ、その中で東ガスは約64万件の契約を獲得して新電力最大手に躍進した。ガス自由化でも「東電VS東ガス」の競争が再び激化するとみられていたが、盛り上がりは今一つだ。
理由は東電側の準備の遅れにある。東電HD傘下で小売り事業を手掛ける東電エナジーパートナー(EP)が家庭向けの都市ガス販売を始めるのは3カ月遅れの7月。しかも初年度の東電の契約目標件数はわずか4万件で、「社員や関係先が契約したらすぐ達成できてしまう楽な目標だ」(大手ガス関係者)と揶揄(やゆ)する声も漏れる。