生保大手の基礎利益減少 円高で外債利息など目減り

 生命保険大手4社は14日、2016年4~12月期の業績を発表した。前年より円高が進行したため、外国債券の利息や配当金収入が目減りするなど運用面の低調さが響き、4社とも本業のもうけを示す基礎利益が前年同期比で減少した。

 日本生命保険は12.0%減の4498億円、第一生命ホールディングスは8.4%減の3840億円、明治安田生命保険は6.7%減の3207億円、住友生命保険は9.5%減の2214億円だった。

 日銀のマイナス金利政策による国内の低金利環境が続く中、各社は外債への投資を増加させており、円高の影響を大きく受けた。

 売上高に相当する保険料等収入は、日生と第一、明治安田の3社で減少した。運用難で、貯蓄性の高い一時払い終身保険や学資保険の販売を停止したり、値上げしたりしたためだ。

 3社のうち日生は10.7%減の3兆8663億円、第一は22.1%減の3兆2451億円、明治安田は17.0%減の2兆1128億円。一方、住友は個人年金の販売に力を入れ、29.8%増の2兆8205億円だった。