
サバを刻んでイカゲソと交ぜたメンチカツの製造工程=千葉県南房総市千倉町【拡大】
--企業経営者としての思いは
「会社なので、従業員を養うためにもうけなければならない。その上で、地域に還元したい。南房総市は生まれる子供の数よりも亡くなる人の方が多い。働く世代の人も少なくなっている。会社を大きくして人を雇い、少しでも若い人のために雇用を確保したい」
--地元の未利用魚に着目した理由は
「私は元漁師。代々、サバで生計を立ててきた。サバに恩返しをしたいというのは大げさだが、地域の特産品にしたいと願っていたし、このゴマサバを使った商品づくりは地域の課題の一つだと思っていた」
--未利用魚の活用にはどんな思いがあるのか
「世界の魚需要は高くなっている。特に中国人がよく魚を食べるようになっている。その一方で、サンマなど、今までたくさん取れていた魚が取れなくなってきている。今までは顧みられることが少なかった未利用魚を活用しなければ、魚をよく食べる日本の食文化が危うい」
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【プロフィル】鈴木基進
すずき・もとのぶ 千葉県立安房水産高専攻科(現・千葉県立館山総合高)卒。倒れた父に代わり、大型船に乗り込み22歳で4代目の網元に。1986年に廃業、翌87年船蔵を改造し、水産加工会社「スズ市水産」を設立。趣味は空手道で忙しい中でも時間を見つけては若者と一緒に稽古している。54歳。千葉県出身。
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