
JALとANAの機体(成田空港で撮影)【拡大】
航空各社の夏ダイヤは3月26日からだが、日航のNY線開設が4月1日からなのには理由がある。国交省が日航に対する、新規路線の開設や投資などの制限などを記した「8・10ペーパー」の効力が16年度で切れる見通しが立ったためだ。
8・10ペーパーとは10年に経営破綻した日航が3500億円の政府支援を受けたことに伴い、国交省が12年8月10日に「競争環境の是正」を名目に出した政府の公式見解。この理念を受け継ぐ形で、羽田の発着枠も増枠のたびにANAHD傘下の全日本空輸へ多く配分されてきた。今回の昼時間帯における米国便の羽田発着枠も、全日空に4便が配分されたのに対して日航に配分されたのは2便だ。
それだけに日航は今回、新規路線の開設が許されるのか国交省と水面下の協議を重ねていたようだ。NY便開設を明らかにした際、「国交省には報道発表をすると伝えてある」として“お墨付き”の存在を示唆。石井啓一国交相も翌日の会見で「健全な競争環境の確保が図られてきたという認識だ」として4月以降の是正措置を行わない考えを示した。
傾斜配分枠で対抗
新年度からは、呪縛を解かれた日航と全日空の“制空権争い”が本格化しそうだ。