
マテリアルワールドの矢野莉恵氏(左)【拡大】
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矢野氏が「正しいやり方」などの既成概念にとらわれず、柔軟に新しい戦略を試していく意志力には感服する。在庫を持つこと、写真撮影やアイテムのマーケティングを自社で行うこと。これらはリスクであると同時に、洋服リサイクルを目的とする何百何千というマーケットプレイスからマテリアルワールドを完全に切り離すものでもある。
ニューヨーク発の企業だが、2016年3月にはスタートトゥデイとニッセイキャピタルから総額900万ドル(約10億3000万円)を調達した。ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイから戦略的に得られることはこの金額以上に大きな意味を持つだろう。
文:ティム・ロメロ
訳:堀まどか
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【プロフィル】ティム・ロメロ
米国出身。東京に拠点を置き、起業家として活躍。20年以上前に来日し、以来複数の会社を立ち上げ、売却。“Disrupting Japan”(日本をディスラプトする)と題するポッドキャストを主催するほか、起業家のメンター及び投資家としても日本のスタートアップコミュニティーに深く関与する。公式ホームページ=http://www.t3.org、ポッドキャスト=http://www.disruptingjapan.com/