レクサス「品質+ルックス」 キャラ立ちでドイツ“御三家”にいよいよ宣戦布告 (3/4ページ)

愛知県のトヨタ元町工場で生産されるレクサスの最上級車「LC」
愛知県のトヨタ元町工場で生産されるレクサスの最上級車「LC」【拡大】

  • レクサスの最上級車「LC」はインテリアにも高級感を施した
  • クーペ「LC」をお披露目するレクサスブランド担当のトヨタ自動車の福市得雄専務役員=3月16日、東京都内
  • レクサスの最上級車「LCハイブリッド」
  • レクサス「LC」のラゲージルーム
  • レクサスの最上級クーペ「LC」
  • レクサスの最上級クーペ「LC」
  • 愛知県のトヨタ元町工場で生産されるレクサスの最上級クーペ「LC」

 1989年生まれのレクサスは、20世紀初頭に誕生したメルセデス・ベンツ、BMW、アウディという「ジャーマン3」と呼ばれるドイツの御三家には歴史ではどうあがいても太刀打ちできない。長い歴史と伝統が息づくブランドに対抗しうる唯一ともいえる武器は商品力を高める以外に方法はない。福市氏も「ブランドイメージの向上のため車両自体が変わらなければならなかった」と話し、社内で実現不可能とされたLCの開発に挑戦した経緯をこう強調した。確かにLCは一目見ただけでレクサスのLCと分かる低重心かつ斬新なデザインで、社用車中心のセダン「LS」とは全く異なる新たな個性を打ち出した。福市氏は「感性を刺激し、驚きと感動を提供するブランドでありたいというレクサスの目指すテーマを表現した」と話し、LCで打ち出した新たな基軸への挑戦を他のモデルでも続けると“公約”した。

 トヨタがレクサスブランドの変革にかける思いはたけだけしいが、現実的にはドイツ御三家との販売差は歴然だ。16年のレクサスの世界販売台数は約67万8000台。これに対し、メルセデス・ベンツは約208万4000台、BMW約200万3000台、アウディ約186万8000台と3倍前後の差をつけられている。しかもドイツの御三家はこの先も世界での拡販に向けた施策を矢継ぎ早に打ち出している。

ドイツの御三家に互角以上に渡り合うには…