「楽天市場」開設20周年、アマゾン対抗へ安心と革新性の両立課題 (1/3ページ)


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 インターネットで買い物をすることが一般的でなかった時代に楽天が始めた楽天市場が20周年を迎えた。この間、楽天は楽天市場の運営事業者から、プロ野球参入や金融事業など多角化を進めてきた。一方、悪質出店者による顧客情報漏洩(ろうえい)や元値をつり上げる二重価格表示など信頼を揺るがす問題も多発した。

 「時がたつのは早いもので今日で楽天市場も開設20周年。13店舗で開始した日本のショッピングモール、皆様のおかげでここまで成長することができました」。楽天の三木谷浩史会長兼社長は1日、ツイッターにこう投稿した。日本興業銀行(現みずほ銀行)を退職後、6人の社員と立ち上げた楽天市場は出店数約4万5000、商品数約2億点の巨大サイトになった。

 楽天は、EC事業のほか格安スマートフォンの通信事業、証券、クレジットカードなどの金融事業まで展開。取り扱うサービスを拡大してきた。河野奈保常務は「各事業共通のIDやポイントが楽天の強みだ」と述べ、楽天ポイントによる割引などの連携の利点を強調する。

 一方、20年間で楽天は個人情報を悪質な出店者が漏洩した事件のほか、社員が出店者に元値をつり上げて売値を安く見せかける二重価格を指示するなど安心安全が毀損(きそん)する事態も相次いだ。ただ、そのたびに漏洩を防ぐためのセキュリティー向上や悪質事業者向けに罰則金を科すなどの対処も進めてきた。

競合のアマゾンはアカウントの乗っ取りなど悪質な出店者への対処に苦慮

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