【アジア開銀50周年】(上)AIIB台頭 質重視のインフラ投資岐路 (2/3ページ)

2017.5.4 06:05

 ゾーゼイ-ホーチミン間の高速道路にも、日立製作所と伊藤忠商事、東芝の日系3社連合による最新の高度道路交通システム(ITS)が組み込まれた。2キロおきにセンサーを配置し、渋滞や事故の情報だけでなく、路面を傷めるトラックの過積載まで検知できる。「通信精度99.99%」と日本並みの自動料金収受システム(ETC)も、17年内に導入予定だ。

 日本のインフラ輸出拡大とともに、ADBの開発融資も急増している。アジア地域におけるADBの融資承認額は、16年に175億ドルとなり、過去最高を更新した。

 ベトナム運輸省副大臣のグエン・ゴック・ドンは「インフラの完成後に、運用・整備するサービスまで配慮できるのがADBの強みだ」と持ち上げた。

 初代総裁が表敬訪問

 こうした日本勢に対抗する動きが、ひそかに進む。

 今年3月6日。中国主導の国際開発金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の初代総裁、金立群がホーチミン市の人民委員長らを表敬訪問した。金は通常の金融機関による融資に比べ、低金利での開発融資を提案したとみられる。金は既にベトナム政府高官とも数回の会談を重ねている。17年内にも、ベトナムから第1号の融資案件を取り付けようと水面下で交渉を進めているという。

発展途上国の“本音”につけ込むAIIB

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