15年12月に発足したAIIBは、審査基準の緩和による迅速な融資を打ち出した。質を重視し、厳しい審査基準を設けるADBは、融資決定までに時間がかかり、使いにくいとの指摘もある。資金需要が高い発展途上国の“本音”につけ込み、各国への資金提供で影響力を高めようとするAIIBの意図は明白だ。
人民元の国際化を目指す中国の野望がアジアに浸透しようとしている。運輸副大臣のドンの言葉は、その兆しをうかがわせる。
「AIIBは融資審査にかかる手続きを見直すきっかけを与えてくれた」
ADBは創立50周年を迎え、節目となる第50回の年次総会を4日から横浜市で開く。中国が主導するAIIBが台頭する中、途上国への開発融資はどう変わるのか。今後を展望し、課題を探る。=敬称略