
決算説明会で質問に答えるソフトバンクグループの孫正義社長=10日、東京都中央区(菊本和人撮影)【拡大】
鴻海は米アップルのiPhone(アイフォーン)の製造を一手に担う。鴻海がアイフォーンの生産の米国への移管を検討しているとも報じられた。製造業の米回帰を掲げるトランプ氏は、企業に米国への投資を呼びかけている。もしも報道通りなら、鴻海は米本格進出の足がかりを築き、アップルもトランプ氏の機嫌を取ることができる。
さらに、シャープと鴻海の背後に立つのが、郭氏と親交が深い、ソフトバンクグループを率いる孫氏だ。鴻海によるシャープ買収にあたっては、相談を受けた孫氏が銀行トップを紹介するなど橋渡しを務めた。
昨年12月。トランプ氏と会談した孫氏は、米国での500億ドルの投資と5万人の雇用創出を約束し、「孫氏は偉大な人だ」と大統領を感激させた。その孫氏が手にしていた資料に、鴻海のロゴ「FOXCONN」が載っていた。資料には、鴻海とともに投資や雇用創出を進めることを感じさせるくだりがあった。
10日のソフトバンクの決算説明会で、何度も会場がざわついた。孫氏は、経営難の東芝が分社化する半導体メモリーの入札に参加する見通しの鴻海から、「相談を受けているのは事実」と明言した。郭氏はシャープに続き東芝のディールでも孫氏を引き込もうとしているのではないかとの観測があったが、図らずもそれを裏付けた格好だ。