--なぜ、自社販売と委託販売を組み合わせるのか
「中国の3都市は市場が大きいため、自社販売によって高収益を確保する。しかし、全て自社販売では体制の構築など、固定費が膨れあがるリスクが高くなる。固定費率をコントロールするには、委託販売を組み合わせる必要があった」
--業績は
「2017年12月期の売上高予想は4億2300万円で、営業損失は17億8700万円の見通しだ。開発費用がかさみ赤字が続いているが、来年度には2種類の製品を販売できると期待している。製品が流通すれば黒字化していくと想定し、19年12月期には黒字に転換できるとみている」
--事業の見通しは
「現在、審査中の製品の承認を年内には取得したい。来年から販売を開始し、少しでも早期の黒字化を目指していく。それに加えて新製品の開発も手掛ける。具体的には決めていないが、希少ながんの治療薬を検討している。開発費用と期間によっては、黒字化の時期が遅れることがあるかもしれない。しかし、日本では高齢化が進んでいることもあり、2人に1人ががんにかかる。このため新薬開発は不可欠だ。事業を黒字化するとともに、新製品への投資も続けていきたい」
◇
【プロフィル】荒井好裕
あらい・よしひろ 東京薬科大院修了。1985年サール薬品(現ファイザー)入社。アムジェンを経て、2007年ジャパンブリッジ(現ソレイジア・ファーマ)入社、13年2月から現職。56歳。東京都出身。
◇
【会社概要】ソレイジア・ファーマ
▽本社=東京都港区海岸1-2-20 汐留ビルディング3階
▽設立=2007年1月
▽資本金=59億6100万円
▽従業員=18人
▽売上高=4億2300万円(17年12月期予想)
▽事業内容=がん領域に特化した医薬品・医療機器の開発販売