
ソフトバンクグループの株主総会で、議長として今後の経営方針について説明する孫正義社長=21日、東京都千代田区(高橋寛次撮影)【拡大】
今年開設した、10代や20代の若者の教育育成支援を目的とした「孫正義育英財団」については、「知識や知恵を学習するだけではだめで、実際に経営を体験していかないといけない」として、企業経営などの実学の重要性を訴えた。
その上で、「アカデミアや財団は、3、4、5代目の経営陣を育成するのに役立つと思いますが、直近の2代目は、おそらくわれわれの中で活躍している経営陣から選ばれることになると思います」と、10年じっくり見極めた上で、2代目は、現在の経営陣の中から選ぶことになるとの見通しを初めて表明した。
後継者問題に関連して、孫社長が引退するときの時価総額に質問が及ぶと、「12年のネットバブルのピーク時に株を買った人に損をさせたくない」と指摘。ピーク時の株価に比べ、直近は9250円前後を推移しており、1・9倍に当たる水準まで株価を上げたい意向を示した格好だ。