
東芝株主総会始まる。会場に入る株主=28日午前、千葉・美浜区の幕張メッセ(酒巻俊介撮影)【拡大】
株主「半導体売却については米ウエスタンデジタル(WD)と何とかうまく話していただきたい。質問だが、東芝がこうなったのは原発事業で巨額損失を出したことにある。それなのに原発事業を統括していた志賀さん(志賀重範前会長)から一度も説明がないのはなぜか(会場から拍手)」
綱川社長「半導体については(日米韓連合の)コンソーシアムメンバーと最後の交渉をしているので、東芝の出資を残せないかを含め、いろいろ検討している。WHの損失については、志賀も含め会社を代表して私からおわび申し上げる。志賀に関しては、2月14日に取締役と会長を辞任し、今回の総会を機に執行役員を退任する。何とかご理解いただきたい(会場からヤジが聞こえる)」
株主「都議選の1票の方がここより価値がある。でもなぜ株を持っているのかというと、東芝が好きだからだ。だからあえていいたいが、(今のままでは)風土改革は何年たってもできない。2002年に東芝ケミカルが京セラに売られて1年で変わった。それは役員が全然違うからだ。経費の使用も少ない。東芝の社長は新幹線はグリーン車か、公用車は減らしたか、飛行機は使っているのか」
綱川社長「当社製品をご愛顧いただきありがたい。風土改革は今の取締役会メンバーは1年9カ月やってきたが、社風の変革をいろいろ進めている。上司にモノをいえない体質が問題だったが、今は指名、報酬委員会も社外取締役のみで構成されている。社長の権限を利用した暴発も抑えられる。社長は最高財務責任者(CFO)の人事も決められない。私の場合、飛行機は中国などの近場ではエコノミー、遠い場合はビジネスクラスを使っている。公用車もセキュリティーの問題はあるが、全体としては減らしている。経費の効率化の観点から考えている」
■詳報(4完)WHの責任、技術者の流出、国からの口出し “信頼回復”に向け質疑応答 に続く