
2007年6月、ニューヨークで発売された「iPhone」(ロイター=共同)【拡大】
アイフォーンは、日本メーカーが強みを持っていた車載機器や精密機器の市場も侵食した。カーナビのパイオニアやJVCケンウッドが構造改革を強いられ、ニコンやキヤノンといったカメラ大手もコンパクト型の事業を大幅に縮小した。
販売は頭打ち
世界中の人たちのライフスタイルを変えたアイフォーンだが、近年は販売に頭打ち感が出ている。アップルは製品数が多くないだけに、主力製品の販売が落ち込めば経営への打撃も大きい。
発売10年の節目を迎え、画面に次世代パネル「有機EL」、本体に強化ガラスを採用したモデルを9月に発表するとの観測が広がる。クックCEOは「お楽しみはこれからだ」とアイフォーンの進化に意欲を示すが、人々の想像を超える製品を再び生み出せるかが成功の鍵を握る。(ニューヨーク、東京 共同)