
安治川口に到着するスーパーレールカーゴ。夜の東海道を駆け抜けてきた【拡大】
真夜中の佐川vs福通
専用列車は福山通運も走らせている。25年から東京-大阪間、27年から東京-福山間、そして今年5月からは名古屋-福岡間での運行を開始した。愛称名は「福山レールエクスプレス」。こちらは電気機関車が牽引。緑色に統一されたコンテナがずらりと並ぶ編成美が「撮り鉄」のハートをつかんでいる。
東京発の大阪行きは東京貨物ターミナルを22時47分に発車し、吹田貨物ターミナル(大阪府吹田市)には5時34分に到着する。最高速度が110キロのため、東京貨物ターミナルを27分後に出発した佐川のスーパーレールカーゴに途中で抜かされてしまう。ダイヤが決まっているため、福山レールエクスプレスはどれだけ頑張っても逃げ切ることはない。ただ、こちらは1編成にコンテナ40個が載せられ、積載量は往復で大型トラック80台分。輸送量では福山レールエクスプレスに軍配が上がる。
日本最大の自動車メーカーのトヨタ自動車も専用列車を持っている。その名は「トヨタロングパスエクスプレス」。愛知周辺でつくられた自動車部品を岩手工場に運ぶため、平成18年に2往復で誕生した。その後、1往復になったが、この春に復活。新型コンパクトSUV「C-HR」の生産に合わせたものだ。