
イクヌーザ栗本京社長【拡大】
靴、バッグなどファッション小物メーカーのイクヌーザは、手頃な値段でありながら高級ブランドのような味わいの商品を製造・卸売りしている。社長の栗本京さんは高級ブランド勤務の経験を生かし、「安くてもクオリティーが高く、高級感のあるアイテムをつくりたい」という思いを掲げ、自ら商品を企画・開発してきた。
◆大衆向け商品に参入
高校生のときに女子高生の企画集団「フェアリーズ」の中心メンバーとして、マーケットリサーチや商品開発を手掛けた。大学卒業後はグッチグループジャパンに入社し、トップセールスを記録。その後、ヘッドハンティングによってIT系企業のeコマース立ち上げに携わり、イクヌーザを起業した。
それまでは高級ブランドでの経験しかなかったが、ショッピングセンター向け商品を企画することになる。高級品の単価数十万円と比べ、数千円という全く異なるアイテムへの挑戦だったが、「高級ブランドで身につけた感覚と手法で、大衆向け商品に参入すれば差別化になる」と前向きに開発に取り組んだ。
素材や部品、色使いなどちょっとした工夫で、値段は手頃だが高級そうに見える商品を提案し、中国の協力工場に製造を依頼した。
しかし、思うような仕上がりにならない。色や形、風合いなど、微妙な感覚にズレが生じてしまう。工場の社長と一緒に素材市場に買い付けに行ったり、日本のファッション雑誌を持ち込んで説明するなど、根気強く日本人の好みを伝えることで、3年がかりで思い通りの商品を製造してもらえるようになった。
ユナイテッドアローズ、ワールドのほか、地方の個人店を含む約50社と取引があり、靴の「ソロ・アンド・ダブル」、バッグの「フォルビート」、アクセサリーの「ブルーミー」などの独自ブランドが、主に20代後半から30代前半の働く女性に支持されている。