
クラブツーリズムの新型高級バス「碧号」の車内=6月、東京都千代田区【拡大】
窓と足元に工夫
クラブツーリズムの職員が車体側面の扉を開け誇らしげに説明していた。同社としては初めて床下に各席専用の棚を設置。加えて冷蔵庫もあり、観光地で魚介類を買っても安心して保管でき身軽になれるという。全面革張りの座席に座ると高級ホテルのサロンにいるような感覚に包まれた。
海号と空号の定員が21人に対し、碧号は3人減の18人。その分ゆとりができ、シートピッチ(前席と後席との距離)は128.5センチに増えた。頭上には視界を遮る荷物棚がなく、天井まで大きな窓が広がっていた。
都内のオフィス街を走り抜け港区の東京プリンスホテルで折り返す往復30分ほどの短い旅だったが、車窓の景色を満喫できた。
「一番のこだわりは足元に設けた木製の手荷物置き。手の届く範囲に荷物を置きたいという顧客の声に応えた」と、同社バス仕入・開発センターの桑原雅弘所長は明かす。
手荷物置きは、テーブルとしても使える同社初の装備で、足が伸ばせるよう空洞になっている。強度の高い高級家具材として使われる国産の木材「タモ」を採用。部材の角を丸くするなど細部の安全性にも配慮した。各座席には「国内の観光バス業界で初めて」というタブレット端末も1台ずつ設置されていた。端末では、添乗員が撮った写真を閲覧できるほか、車内の専用プリンターで画像をプリントアウトすることも可能。添乗員の操作に合わせて乗客全員の画面も変わる仕組みもあり、目的地の観光情報を共有するといった応用が考えられるという。