高級バスツアーの人気定着、競争激化 富裕層シニア獲得のカギは? (3/3ページ)

クラブツーリズムの新型高級バス「碧号」の車内=6月、東京都千代田区
クラブツーリズムの新型高級バス「碧号」の車内=6月、東京都千代田区【拡大】

 こうした特徴を生かした旅行商品の展開に注力し、碧号の利用客で年間約5400人の獲得を目指す。さらに、碧号と同じタイプを関西や東海に導入予定だ。

 四季の華を担当する藤木志穂リーダーは「居心地のいい空間での移動を目的に高級バスを選ぶリピーターも多い」と手応えをつかんでいる。利用客の約8割がシニアで、旅慣れた中高年をあきさせない企画の切れ目のない提案が人気の定着につながった。

 増える競合相手

 ただ、旅行会社やバス会社から高級バスツアーが続々と登場。特に、JTBグループの「ロイヤルロードプレミアム」や三越伊勢丹旅行の「プレミアムクルーザー」との間で顧客争奪戦を繰り広げている。鉄道各社も豪華仕様の列車で富裕層の獲得を加速しており、競争は一段と激しさを増している。

 クラブツーリズムの中村朋広・執行役員テーマ旅行部長は「(車両や装備を競う)ハード面の競争はイタチごっこでいずれ差別化に限界が出てくる」と指摘。「本当に価値あるテーマ型の旅行商品を提供しないと生き残れない」と気を引き締める。

 同社は13年、近畿日本ツーリスト(東京都千代田区)と経営統合し、持ち株会社KNT-CTホールディングス(同)の傘下に入った。添乗員が付くパッケージツアー(募集型団体旅行)で実績を積むクラブツーリズムと、募集型個人旅行の手配を主力とする近ツー。両社間でシナジー効果を最大限に引き出すことが喫緊の課題の一つだ。

 高級バスは、旅行者を受け入れる地域で作る着地型商品やテーマ型商品の提案力を高める手段の一つでもある。将来的にはクラブツーリズムと近ツーがバスを共有したり、ツアーを共同で企画し拡販したりするといった展開も視野に入れている。

 人口減少で競争が熾烈(しれつ)になる中、差別化した企画で豊富な個人資産を持つシニア層の消費をどのように呼び込むか。新たな歴史を刻み始めたクラブツーリズムの今後が注目だ。(臼井慎太郎)

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