ですから当社では、マネジメント層に対して「部下を怒ってはいけない」という経営方針を貫いています。
--怒らないことを否定する意見も少なくないと思います。
江見: 怒りません」というと、「人間は感情の動物だから」と否定されますが、怒ることを肯定する理由になりません。そもそも「怒る」という感情自体、未熟さから生まれてくるのです。自分が持つ理解力の範囲を超えるから、怒る以外に方法を知らない。それだと器が小さいですよね。
器の小さい人間になりたい人などいないはずです。器の小さな人間に付いていきたい人もいません。怒られてうれしいわけがないので。
優しい人間は、いつも笑っています。優しい人間は優秀ですから、笑っている人に優秀な人材が集まってきます。そして強い組織になっていく。能力が高い1人ができないことも、息の合った組織なら成し遂げられます。つまり、怒らないことは、必勝を目指すために避けられない原則なのです。
◆長谷川リョー(はせがわ・りょう)
1990年生まれ。修士(東京大学 学際情報学)。リクルートホールディングスを経て、独立。日本テレビ『SENSORS.jp』シニアエディター。複数媒体でライティング、構成、企画、メディアプロデュース、書籍構成など。
Twitter:@_ryh