
新商品を紹介する湖池屋の佐藤章社長(左)と小池孝会長。プレミアム路線を推し進める=8月7日、東京都千代田区【拡大】
主力の「プライド」シリーズでは、国産の塩やサンショウを使い、リッチな歯応えの「手揚食感 長崎平釜の塩」「手揚食感 柚子香るぶどう山椒」を今月4日に発売した。同シリーズは店頭価格が1袋150円前後と、一般的な商品より数十円高く、収益アップに向けた旗艦商品に位置付けている。
また、発売55周年の定番商品「湖池屋ポテトチップス」も風味の種類を変更。人気の「ガーリック」と発売当初からの「のりしお」を残す一方、「うすしお」とイモ不足で販売終了した「リッチコンソメ」に代わり、「うま塩」を今月11日、「サラダ」を10月に投入。包装デザインも刷新し、てこ入れを図る。
さらに、“まるで料理のような味が楽しめるスナック”とうたう「カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て」と「すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ」も25日に発売。まさに新商品の雨あられだ。
湖池屋によると、ポテチの販売量と平均売価はじりじりと低下を続けてきた。「ここ10年ほどの間、1袋当たり15円ほど下がっている。コモディティー(汎用(はんよう)品)化が進み、飽きられてきたということ」だと佐藤社長は評する。
ワンダー氏を口説く
販売減と単価ダウンに苦しんだ同社は、2011年に日清食品ホールディングスと資本・業務提携し、子会社再編などに取り組んだ。しかし12年から2年連続の赤字に陥り、商品群の抜本的な見直しを迫られた。