柏崎刈羽、13日にも「合格」 再建へ一里塚、政策正常化期待 (2/2ページ)

 だが、東電幹部は「(規制委が認めてくれるのは)ありがたい話だが、まだ再稼働を世の中に問う出発点に立ったに過ぎない」と説明する。規制委が承認した審査書案はその後パブリックコメント(意見公募)にかけられ、さらに厳しい批判にさらされるからだ。

 事故を起こした当事者の東電が再び原発を動かすことにアレルギーが強いのは事実。新潟県の米山隆一知事は「事故の検証に数年は必要」と指摘しており、審査に合格してもまだ再稼働の見通しは立たない。規制委の合格を一日も早い再稼働に結びつけられるよう、東電は地元自治体の説得に全力を挙げねばならない。(田辺裕晶)

【用語解説】沸騰水型軽水炉(BWR)

 原子炉の中で水を沸騰させ、発生した水蒸気を発電用タービンに直接送るタイプの原発。構造が比較的単純で建設費も安く済む利点があるが、蒸気に放射性物質が含まれるため安全管理が難しい。国内では事故を起こした福島第1原発を含め東日本に多い。