スマートスピーカー、いよいよグローバル競争へ 目の色変える企業 機能も急速に進化 (3/3ページ)

アマゾンのエコー・ドット。7個のマイクで音声を正確に拾える。聞き取ってから反応までのレスポンスがわずか1秒
アマゾンのエコー・ドット。7個のマイクで音声を正確に拾える。聞き取ってから反応までのレスポンスがわずか1秒【拡大】

  • グーグルのホーム。エコーよりも小型で、スピーカーグリルが6色展開となっており好きな色にカスタマイズ可能
  • アップルのホームポッド。iPhoneやiPadなどと同じくシリを搭載。12月発売のため、現時点では詳細は不明

▽スマートスピーカー市場が熱い理由

 ではなぜ大手IT企業が次々にスマートスピーカーを発表しているのだろうか。

 消費者向けエレクトロニクス製品ではスマートフォンが急成長を遂げてきた。スマホといえばアップルのiPhoneと、グーグルのアンドロイドを搭載した端末が市場を二分しているが、いわゆる先進国ではかなり普及が進み、飽和状態に近づいている。IT企業は次なる製品を必要としており、そのひとつとして目されているのがスマートスピーカーなのである。

 スマートスピーカーは単独で機能するだけでなく、テレビやオーディオ製品、照明、鍵、空調などのシステムを一括管理するハブとしての役割を担っている。スマートスピーカーの選択が、他の家電製品の選択に影響を与える可能性もありうるのだ(その逆もしかり)。

競争が過熱するスマートスピーカー市場

 スマートスピーカーに注目しているのは大手IT企業だけではない。オンキヨーは8月、ベンチャー企業ネインと、音声認識を使ったスマートスピーカーなどを共同開発すると発表した。オンキヨーはまた、アマゾンのアレクサ対応のスマートスピーカー「VC-FLX1」を、9月下旬からアメリカで発売すると発表している。

 他にもサムスンが、独自の音声アシスタント「ビクスビー」を搭載したスマートスピーカーを開発しているという噂や(その後開発を取りやめたとも)、フェイスブックがタッチスクリーン搭載のスマートスピーカーを開発中との情報も浮上しており、今年、来年と同市場での競争が過熱するのは間違いなさそうだ。(岡真由美/5時から作家塾(R))

 《5時から作家塾(R)》 1999年1月、著者デビュー志願者を支援することを目的に、書籍プロデューサー、ライター、ISEZE_BOOKへの書評寄稿者などから成るグループとして発足。その後、現在の代表である吉田克己の独立・起業に伴い、2002年4月にNPO法人化。現在は、Webサイトのコーナー企画、コンテンツ提供、原稿執筆など、編集ディレクター&ライター集団として活動中。