【スポーツbiz】「野球少年の夢」育む球団経営に道 (3/3ページ)

米大リーグ挑戦を表明したプロ野球日本ハムの大谷翔平選手=11日、東京・内幸町の日本記者クラブ
米大リーグ挑戦を表明したプロ野球日本ハムの大谷翔平選手=11日、東京・内幸町の日本記者クラブ【拡大】

 高校球界に実績流布

 「すごくいいチーム。(指名されて)本当にうれしく思っています」。今年のドラフトで7球団が1位指名、日本ハムが引き当てた高校球界屈指のスラッガー、早実の清宮幸太郎選手は指名後の印象をそう話した。

 清宮はドラフト前、家族とともに10球団のスカウトらと面談し、育成方針を聞いた。ところが、そこに日本ハムの姿はなかった。面談をしていないにもかかわらず、なぜ「すごくいい」と印象を語ったのか。

 すでに日本ハム球団の方針、その育成実績は高校球界に流布していると考えられる。しかも大谷という手本が目の前にある。同様に、大リーグへの夢を抱く清宮が動向を熟視していたとしても不思議ではない。

 笹川スポーツ財団の『青少年のスポーツライフ・データ2015』は野球界に厳しい現状を伝える。10代の子供たちが過去1年間によく行ったスポーツで野球は初めて3位に落ちた。サッカーに続き、ついにバスケットボールにも抜かれた。スポーツの選択肢の増加、ルールの難解さ、費用がかかりすぎることなども影響しているだろう。野球ができる環境も減ってきた。

 それでも「夢みる」野球少年は少なくない。プロ野球は大谷の日本ハムのように、多様な少年の夢をかなえる場でありたい。野球を救う道でもある。(産経新聞特別記者 佐野慎輔)