JR東、中央線に新型スーパーあずさ 新技術でカーブの揺れ減少

特急「スーパーあずさ」として12月にデビューするJR東日本の新型車両「E353系」=22日午前、JR新宿駅
特急「スーパーあずさ」として12月にデビューするJR東日本の新型車両「E353系」=22日午前、JR新宿駅【拡大】

 JR東日本は22日、東京都心と山梨県、長野県を結ぶ中央線の特急「スーパーあずさ」として12月にデビューするE353系の試乗会を実施した。豪華寝台列車に使われている新技術の導入で乗り心地が向上、カーブでの揺れが少なくなった。

 現行のE351系では、カーブを高速で通過するために車体を傾ける装置として「振り子式」を用いるが、E353系は、より揺れが少ない「空気ばね式」を採用した。

 さらに豪華寝台列車「トランスイート四季島」などに使われている「フルアクティブサスペンション」も搭載。走行時の振動を検知し、反対に力を加えて揺れを抑える仕組みで、カーブの多い山あいを高速で走行中も大きな揺れはなかった。

 全席にコンセントを設置し、パソコンが置きやすいようテーブルを大きくした。普通車は壁や座席に白や青を使い南アルプスや梓川の透明感を表現。グリーン車は赤い床で高級感を演出した。

 車体は白がベースで、先頭は松本城の漆黒をイメージしたグレーになっている。12月23日から新宿-松本を4往復する予定。