
箱根駅伝で総合優勝を決め、ガッツポーズしながらフィニッシュテープをきる青山学院大学・10区の橋間貴弥=3日、東京・大手町【拡大】
1月も半ばを過ぎて、「何を今ごろ」とお叱りを受けるかもしれない。しかし「箱根駅伝」だけは書いておきたい。
青山学院大が史上6校目となる総合4連覇を飾った今年。いまさらだが、改めて人気と注目度の高さに驚かされた。
ビデオリサーチの調べによれば、日本テレビ(NTV)系で生中継された関東地区の平均視聴率は往路の2日が29.4%。NTVが中継を始めた1987年大会以来で歴代トップである。3日の復路でも29.7%を記録、こちらは復路歴代3位であった。
関西地区でも注目
そして瞬間最高視聴率は2日が34.2%、3日が35.7%。関西地区でも往路15.6%、復路15.5%であり、まさに関東に限らない人気を証明した。
先日、スポーツビジネスを講じている京都の立命館大で気になった正月スポーツを聞いたところ、受講生の約8割が「箱根駅伝」と答えた。母校が出場しない関東の大会でも、同年代の活躍は刺激をうけるという。
今年さらに、箱根人気を押し上げた要因に年末放映されたTBS(東京放送)系のドラマ『陸王』効果があったように思う。池井戸潤さんの人気小説は老舗の足袋製造業者のランニングシューズ開発に挑む苦闘を描く。年始の駅伝に注目する流れであった。