有機ELテレビに値頃感 半年で10万円安、液晶との価格差縮小 (1/2ページ)

ビックカメラ有楽町店のテレビ売り場。有機ELテレビは価格が下がり、売れ行きも好調だ=18日、東京都千代田区
ビックカメラ有楽町店のテレビ売り場。有機ELテレビは価格が下がり、売れ行きも好調だ=18日、東京都千代田区【拡大】

  • 国内市場向け4Kテレビ、ブラビアの新商品発表会=8日、東京都中央区(伴龍二撮影)
  • ブラビアの新商品発表会=8日、東京都中央区(伴龍二撮影)
  • ブラビアの新商品発表会=8日、東京都中央区(伴龍二撮影)
  • 新商品の背面=8日、東京都中央区(伴龍二撮影)

 高精細な画質の有機ELテレビが大幅に値下がりしてきた。調査会社のBCNによると、家電量販店やネット通販の平均価格は昨年12月に34万4800円(税抜き)と半年前と比べて約10万円(20%超)安くなった。年末商戦を経て、液晶テレビとの価格差が縮小し値頃感が出てきており、今年は買い替えの動きが広がる可能性がある。

 ビックカメラ有楽町店(東京都千代田区)の売り場では、国内メーカーの55型の有機ELテレビの店頭価格は今月中旬時点で37万~43万円(税抜き)。販売担当者は「主要各社の製品が出そろった昨年6月は1インチ1万円程度のイメージだったので、大幅な値下がりで売りやすくなった」と語る。

 ビックカメラグループの昨年12月の高画質な4Kテレビの販売台数は前年同月と比べ5割程度増えたが、牽引(けんいん)役になったのは有機ELテレビだという。

 バックライトで画面を光らせる液晶とは違い、有機ELは発光材料そのものが光る自発光方式のため、薄くでき、明暗をくっきりと表示できるなど画質にも優れる。

 一昨年までは韓国LG電子しか発売していなかったが、昨年3月に東芝、6月にパナソニックとソニーが相次ぎ発売。付加価値の高い目玉商品としてメーカー、量販店とも販売促進に力を入れ、初期の値段の高さも相まって販売競争で大きく値を下げた格好だ。

有機ELテレビの価格はパネルの調達コストが左右