VR新技術 スポーツに革命 NTTデータの打撃練習装置、米大リーグも採用 (2/3ページ)

 肝となる技術の一つは、NTTメディアインテリジェンス研究所が開発した「スポーツ一人称視点合成技術」だ。NTTデータによると、(1)背景となる球場の360度カメラ映像(2)投手の投球時の映像(3)投球データ-で構成され、中でも投球データが最重要という。

 膨大な投球データの収集は、楽天が導入している「トラックマン」と呼ばれるレーダー・システムが貢献した。球がリリースされてからミットに収まるまでの軌道について、3次元(3D)座標や速度、回転などをデータ化。「それと投球映像を合成し、あたかも目の前で投球されたかのような再現映像をつくった」(NTTデータの担当者)

 さらに、球場内の背景映像に重ね合わせてゴーグル端末で見れば、実際の投球をバッターボックスで見るのと寸分違わない映像に見えるわけだ。NTTデータ担当者は「投球を打席視点で捉えたVR映像の意味は大きい」と胸を張る。

 メジャーは有望市場

 楽天球団広報によると、「球筋が予測できる」「変化球がイメージしやすい」などおおむね好評だ。選手からはVR映像の背景の部分をわずらわしく感じたり、投手がもっと小さく見えたほうが実際に近いといった要望もあり、「状況に応じて背景を消すなどのカスタマイズで対応している」(担当者)という。

 NTTデータは楽天への納入実績をてこに、米大リーグに売り込みを進め、このほど1球団と同システムの導入で合意した。チームは2月からのトレーニングで利用し始めるという。

野球以外にも応用を検討