「ウイイレ」盛り上げた世界の“一流選手”たち e-Sprotsにスポーツ産業も関心 (2/4ページ)

大きなスクリーンに投影された対戦を見て観客は展開に一喜一憂する
大きなスクリーンに投影された対戦を見て観客は展開に一喜一憂する【拡大】

  • フランスで開催された大会に出場した時の映像を紹介するマイキー選手
  • アジアラウンド決勝を戦うTioMiit_PW選手(手前)とjosesg93選手

 決勝に残ったもうひとりは、スペインから参加のjosesg93選手。ほかにも、前回チャンピオンでブラジルから参加のGuiFera選手、前回2位となったイタリアのEttorito97選手ら世界のトッププレーヤーが来日した。応援も含めてさまざまな言語が飛び交う会場は、さながらワールドカップのようなスポーツの世界大会に来ているよう。日本サッカーミュージアムのバーチャルスタジアムという会場、サッカー元日本代表の北澤豪さんによる解説も相まって、スポーツの大会といった印象を後押しした。

 ◆リアルと同じ面白さ

 プレーする選手の雰囲気も、ゲームをしているといったものではなくなっている。試合が始まる前に選手を選び、ポジションを細かく調整して勝利を目指すところはサッカーチームの監督と同様。プレーが始まれば、コントローラーを細かく操作し、攻撃や守備を行う必要があって、反射神経や運動神経を要求される。トップ選手がそろっていただけに、準決勝の2試合と決勝はいずれも1点差での戦いとなり、観戦者の目も自然と試合に奪われていった。

 試合が始まってすぐ2点をリードした選手が、安心からか1点を返され、さらにもう1点と続けざまに得点されたシーンは、実際のサッカーで2対0が“危険なスコア”と言われ、逆転劇が起こりやすい例を踏襲しているかのようだった。バーチャルな対戦であってもリアルと同じ面白さが味わえることが、e-Sports市場の拡大を後押ししていると言えそうだ。

 リアルという意味では、ゲームの世界でもリアルなサッカーと同様に、プロとして戦って賞金やスポンサーからの契約金を稼ぐプロゲーマーがいる。日本人選手で、サッカーゲームの「EA SPORTS FIFA」シリーズで戦っているマイキー氏もそのひとり。2017年8月に開催された、ワールドカップを主催する国際サッカー連盟(FIFA)が開いた世界最高峰の大会にも、予選を勝ち抜いた32人の中に入って出場を果たした。

学生時代にプロの道へ