三菱マテリアルは8日、グループ会社の三菱アルミニウム(東京)と立花金属工業(大阪市)、ダイヤメット(新潟市)で新たに品質に不正が見つかった、と発表した。昨年11月に公表した三菱アルミなどグループ3社の不正と同様、製品のデータを改竄(かいざん)していた。
三菱アルミでは、富士製作所(静岡県裾野市)で製造したアルミ部材で約3年にわたって製品データを改竄。日本工業規格(JIS)に合致しない方法で測定したり、必要な検査の一部を実施しなかったりした例もあった。
同様の不正は、三菱アルミ系列でアルミ製品を生産する立花金属の養老工場(岐阜県養老町)と、自動車関連部品を製造するダイヤメットの本社工場(新潟市)でも発覚。問題製品の出荷先は計495社に上るが、既に出荷は停止している。現時点で安全性が懸念される事案は確認されていないという。
三菱マテリアルの竹内章社長は同日、東京都内で記者会見し「関係各位に多大なご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪。「(早期解決に向け)グループの総力を挙げることが私の使命」と語り、引責辞任は改めて否定した。