第一生命、健診結果の提出で保険料割引 業界初、最大20% 保険契約全体の約6割が対象に (2/2ページ)

 生保業界では、第一生命の取り組みのように顧客に健康改善を促し、保険への満足度を高めながら、自社の収益安定を目指す「健康増進型保険」の発売が相次いでいる。東京海上日動あんしん生命保険は昨年8月、歩数に応じて保険料を割り引く定期保険を発売し、売れ行きは堅調だ。

 住友生命保険は今年夏にも、ITを活用して健康状態に応じて保険料を割り引く新商品を出す方針。提携先での買い物やサービスで特典を受けられるようにする。

【用語解説】健康増進型保険

 顧客が健康増進などに取り組むと保険料を割り引く新しいタイプの保険。従来の生命保険は年齢や性別で画一的に保険料が定まっていたが、人工知能(AI)の活用などで健康上のリスクを計算し、保険料を細分化できるようになった。長寿化や健康への関心の高まりに対応し、各保険会社が開発を競っている。歩数を計測するウエアラブル端末などの新たな技術を活用するものが多く、今後、市場の拡大が期待されている。