【開花した韓国事業 Jトラストの挑戦】(3)順法意識徹底、当局も信頼 (2/3ページ)

日本の厳しい内部統制を学びにきた韓国グループの職員=2017年3月28日、東京・虎ノ門のJトラスト本社
日本の厳しい内部統制を学びにきた韓国グループの職員=2017年3月28日、東京・虎ノ門のJトラスト本社【拡大】

 また進出初期には全営業店に専従職員(順法監視代理人)を配置。全役職員の意識向上に向け毎月、順法教育の実施を義務付けるとともに順守状況を点検した。意識が根付いた今は監視担当者を兼職にして日常監視体制に切り替えた。

 順法意識の高さは金融当局の目に留まった。親愛貯蓄銀に対し15年6月に行われた預金保険公社との共同検査で、検査官が内部統制について業界トップクラスと評価。検査中に、同行の内部監査チェックリストやマニュアルなどを他の貯蓄銀行の教育資料に活用したいと要請され提供した。

 江口氏は「一つの印鑑捺印(なついん)、1ウォンの支払いからすべて、社長決裁とする『1円稟議(りんぎ)制度』を徹底。多い日には1日200件の申請を決済したが、当局から『非効率だ』と非難された」と笑う。

 JT貯蓄銀行でも昨年12月、営業本部長とリスク担当部長が当局と面談。個人事業者向け迂回(うかい)融資と不良貸出に関するリスク管理方法について意見を求められた。韓国内で個人向け貸付が増える中、貯蓄銀行業界で個人事業者に対する迂回融資などの懸念が高まっていたときだった。

 同行のチェ・ソンウク代表理事は「当局にアドバイスできたのはリスク監視態勢が評価されたから。法令順守は最も重要と認識して動いてきた成果」と胸を張った。同行は金融消費者連盟の収益性・健全性・安全性評価で昨年8月、貯蓄銀行でナンバーワンに選ばれた。

職員の士気向上にも力を入れる