北陸電、賞与引き下げ最大 業績悪化、25万円減少

 北陸電力は平成30年春闘で、年間賞与(ボーナス)を前年実績比25万7千円減の平均109万4千円(3・1カ月分)とすることで労働組合と妥結したと発表した。引き下げ幅は昭和26年の会社設立以来最大で、減額は2年連続。業績悪化を踏まえた。

 賃金水準を引き上げるベースアップ(ベア)は19年連続で見送った。労組は賞与について具体的な金額を要求しておらず、ベアも求めていなかった。

 北陸電力は、発電コストの高い石油火力発電所の稼働が増えたことなどから30年3月期の連結最終損益を30億円の赤字と見込んでいる。赤字は2年連続となる。停止中の志賀原発(石川県志賀町)の再稼働時期が不透明で「厳しい経営状況を踏まえた」としている。